アメリカ教育長官(ベッツィ・デボス)教育制度改革は?親族も大富豪?!
2019/09/10
トランプ大統領が連日メディアを騒がせていますが、2017年2月7日、アメリカ上院議会の本会議にて慈善活動家で教育制度改革を進めようとしているベッツィ・デボスさんを教育長官に指名することを承認しました。
承認を決める採決では賛否が同数になってしまい、最終的に上院議長(副大統領のマイク・ペンス)が賛成に投じて承認されたそうです。
ベッツィ・デボスさんはどんな人なのか?、なぜこんなにも批判されているのか?
教育制度改革はどんなことをするのか?気になったので調べてみました。
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プロフィール・経歴
出典:http://www.nationalreview.com/
名前:ベッツィ・デボス (Betsy DeVos)
生年月日:1958年1月8日 (59歳)
出身:ミシガン州ホランド
政党:共和党
出身校:カルヴァン大学 (Calvin College)
結婚しており、4人も子供がいるようです。
夫は、ディック・デヴォス(Dick DeVos)さんです。
ベッツィ・デボスさんは、長年、慈善活動家として教育問題に取り組んできました。
2003年~2005年には、ミシガン共和党委員長を務めています。
長年、共和党に献金していて、2016年の選挙では共和党のトランプ大統領ではない候補に
320万ドルの献金を行っています。
ちなみに、献金した候補者は、ブッシュファミリーのジェブ・ブッシュ(Jeb Bushさん)と
マルコ・ルビオさんです。
また、共和党の大統領候補選挙中は、トランプ大統領のことを
共和党を代表する人ではない旨の発言をしています。
トランプ大統領は自分のことを非難していた相手を教育長官に指名するのはすごいですね?!
意外と心が広いのでしょうか?
それとも、他の候補者を応援したからといってもベッツィ・デボスさんが優秀だから指名したかったのでしょうか?
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親族は大富豪?
親族の皆さんは資産家の方々が多いようです。
出典:http://dickdevos.com
夫であるディック・デヴォス(Dick DeVos)さんは、アムウェイの創始者の御曹司です。
父親は、エドガー・プリンスさんは、金型鋳造の機械で大富豪になった方です。
母親は、エリザベス・プリンスさん
弟のエリック・プリンス(Erik Dean Prince)さんは、海軍の元軍人さんで、
民間軍事会社の設立者です。
エリックさんは、民間軍事会社であるブラックウォーターの社長を2009年に辞任し、
その後も、アラブで民間軍事会社を立ち上げるなどして積極的に活動しているようです。
ラックウォーターで働いている人たちは、CIAや特殊部隊出身の方が多いようです。
まさしく、親族は大富豪といえます!
デボスさん批判的な意見が多い理由
デボスさんが進めようとしている教育制度改革が、批判されている理由のようです!
(民主党議員の中にも、デボスさんの考えを支持している人はいるようです。)
教育制度改革で取り組もうとしていることは、
大きく分けて2つです。
- チャーター・スクールの推進
- バウチャー・プログラムの推進
チャーター・スクールとは
親や教員や地域団体が州や学区の認可(チャーター)を受けて公費によって運営する小中学校のことです。
公立学校とは違った方針で教育を受けさせることができます。
ここからはアメリカ的なのですが、成果がちゃんとあがっているのかを定期的にチェックされて、
成果を上げていないとチャーターが取り消されてしまいます。
独自の教育方針で運営することができ、州によっては、教員免許を持たない人でも教壇に立つことができるようです。
授業料の徴収もなく、原則としてすべての入学者を歓迎して受け入れます。
学区という意識もないので、アメリカでは特に所得によって住んでいる場所が分けられてしまっていて、
本当に危ない地域もあったり地域間格差も大きいです!
チャーター・スクールが進められた背景には、
上記の通り、
- 学区によって受けられる今日いうに格差があること
- 既存の公立学校では学力の低下が改善できていないこと
が関係しています。
バウチャー・プログラムとは
バウチャー・プログラムは、子供や保護者に、使用用途を私立学校の学費などの学校教育に限定したクーポンを支給する仕組み、政策のことです。
本来だったら、経済的に私立学校に入れない子供も、私立学校に通うことができるようになりますし、選択肢が増えていいことだと思います!
ただし、選択肢が増えるということは、学校側も、魅力ある学校にならないと誰も入学してくれないようになってしまうということです。
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政治的な理由
教育制度改革の推進者であるが、公立学校教育への関心が薄いとか、現場の経験がないなどの意見は本質をとらえていないようです。
デボスさんが進めようとしている教育制度改革が進むと、被害をこうむるであろう既存の公立学校関係者が反対意見を言っているようです。
そして、その公立学校関係者から支持(献金)を受けている民主党は批判的な意見を言っています。民主党は、教職員組合からの支持を得るために、デボスさんに賛成するわけにはいきません。
日本もアメリカの民主党(日本は民進党)の支持団体は似ているのかもしれません。
そのため、教育長官を決める採決でぎりぎりになってしまったそうです。
(ちなみに共和党の中からも反対票を入れた人がいました。)
まとめ
- 教育長官に任命されたベッツィ・デボスさんは、慈善活動家で昔から教育改革に力を入れてきた。
- 家族も大富豪で、夫のディック・デヴォスさんはアムウェイの創始者の御曹司。
- 進めている教育制度改革には、チャーター・スクールの推進と、バウチャー・プログラムの推進がある。
- 両方の制度とも、子供にとってはいいことに見出るが、既存の効率学校関係者は自分に害があるので、反対している。
- 既存の効率学校関係者は民主党を支持しているため、ベッツィ・デボスさんには批判的に見せる必要がある。
教育制度の改革は、既得権益をえている方々からの批判が多いかと思いますが、
子供たちのためには、チャーター・スクールの推進と、バウチャー・プログラムの推進はいい制度だと思います!!